日本皮膚科学会東京支部
皆様、こんにちは。
気づけばもう12月。早いですね。
今年も後1ヶ月になってしまいました。
イルミネーションも点灯しだし、雰囲気も年末に近づいてきましたね。
昨日、久しぶりに学会に行ってまいりました。年1回、東京地区での大きめな学会です。
今回は食物アレルギーやにきびについての講演を聴きました。
食物アレルギーは発生機序も多様化し現代の世の中では多くの方が悩まれる大事な問題になっております。
皮膚科医として言えることはやはり皮膚をきれいな状態で維持し続けることの大切さです。
経皮的感作といって、あれている皮膚からはアレルゲンの感作がしやすくなります。
感作とは繰り返しアレルギー物質に触れているうちに体が自分には受け入れられない物質だと認識することを言います。
乳幼児期の湿疹病変有無はその後の食物アレルギーに大きく関わってきます。
小さなお子様ほど皮膚症状の悪化はしやすく、変化が激しく、お母様方は心配になられると思います。
①症状があればまずステロイド外用剤をしっかり使用し炎症を早めに抑える。
②落ち着いてきたら保湿に移行してスキンケアの習慣をつけていく。
③リバウンドが多い場合などはプロアクティブ療法といい、使用頻度を減らして予防的外用をしていく。
これを繰り返していくことが皮膚症状の安定に繋がります。
是非、短期的でなく、長期的なスキンケアの習慣をつけて行けるとよいと思います。
もう一点はにきびについてです。
ニキビは当院でもたくさんの患者様にきていただいております。
現在はいろいろな治療の選択肢ができました。
しかし、慢性疾患であることには変わりありません。
赤いにきびを抑える急性期の治療だけでは、かなりの頻度でリバウンドしてしまいます。
新しいにきびができればあとが残るリスクがあります。
にきびには予防的治療がとても大切です。
選択肢がある分、一人ひとりに合った治療が必要になります。
よくお話を伺い、経過を見ながら治療の選択肢を提案したいと思います。
是非、予防的治療をスキンケアの一貫として取り入れ、きれいな肌を維持して気持ちのよい日々を送るお手伝いができたらなと思います。
これから寒くなりますが皆様も風邪などひかず、元気でお過ごしください。
今井